一つになって目標を達成するために駆け抜ける

―今シーズン、昨シーズン成し得なかった目標を達成するために、チームとしてどのように戦っていきたいと感じていますか。

友利 今シーズンもかなりいいメンバーが集まっているけど、自分たちはまだ何も成し遂げていないということを認識しなければいけません。その上でどのような過程を踏んで目標達成するのかが大切。全チームがゼロからスタートするわけで、一つひとつ勝利を掴んでやるべきことを貫き通していかなければならないです。

髙橋 フロントも含めてチーム力は付いてきている中で、昨シーズン思ったのはどれだけ人のために動いたりすることができるかが大切だと感じています。いいメンバーが揃っているけど、それをいかにチームとして大きな力にすることができるかが大切で、チーム一丸となって戦わないといけない。コート上でもオフコートでも、どれだけ一人ひとりのことを理解できるかが大切だと感じています。

―今シーズンから経験豊富な実績のあるアンソニー・ガーベロット氏がヘッドコーチに就任しました。どのような印象をお持ちですか。

友利 まだシーズンが始まったばかりで、現時点でほんの少ししかコーチの性格だったり哲学だったりを理解していないですが、練習での情熱はすごいですし、バスケへの愛を感じます。これから同じ時間を過ごすことで、もっとコーチのことを理解できるようになると思っています。あとはとにかく細かくマネジメントしている印象ももっていますし、一緒に食事をするとか、つながりというのを大事にしていて、日本人的な考え方をもっている方ですね。

髙橋 健哉さんも言った通り、まだ基礎をコーチングしてもらっている段階なので分からない部分は多いです。それでも、いままで教えてもらったコーチとは違う考え方だし、細かく指導してくださるという印象があります。コーチと時間を過ごしていく中で、選手同士がコーチの考え方などを浸透していかないといけないと感じています。それとディフェンスの練習でコーチに褒められたのは嬉しかったですし、モチベーションも上がりました。

―経験のあるガードが移籍してきて、よりパワーアップしているイメージをもっていますが、現時点でのチームの雰囲気はいかがですか。

友利 雰囲気は良いと思います。移籍してきた大祐(小林大祐)が「すごく仲が良いですね」と言ってくれて。昨シーズンからいるメンバーが多いのもあると思います。

―個人としてはどのような部分を目標に今シーズンを戦っていきたいと感じていますか。

髙橋 ディフェンスに関しては通用すると思っています。思い切りの良さを消さず、チームに勢いを与えていきたいです。その上でガードとして、ゲームを上手くコントロールする力をつけていかないといけないです。昨シーズンもチームメイトを結構みるようにしていて、そこを継続しながら、良さをもっと引き出したいですね。

友利 自分はしっかりとバスケを理解して、チームを上手くコントロールしながら、今シーズンは積極的にシュートを打っていきたいですし、得点にこだわっていきたいです。そしてディフェンスやルーズボールなど相手が嫌がることや泥臭いところはどんどんやっていきたいなと思っています。ディフェンスで頑張って、どれだけポイントで得点をあげていけるかという部分の質を高めていきたいですね。

―そんな中で今シーズンは「RUN as ONE」というのがチームスローガンになりました。率直な印象を教えてください。

友利 フロントも本当に頑張っていて、チームによってはフロントとの温度差が生まれてしまったりする中で、ファンも含めてすべてが一つにならないと優勝できませんし、一つになることが絶対に大事だと思うんですよね。そのためにはまわりから愛されるチームや選手でなくてはいけないということはミーティングでもで話をさせてもらっています。いろいろな外的要因でチームが崩れてしまうというのはありえることです。そういう意味でも、一つになって戦い、自分たちの目標を達成するという意味では、いまのチームにピッタリだと思いました。

髙橋 このチームにきて3シーズン目で、年々集客も増えてきています。チームに移籍してきたときは苦しいこともたくさんありましたが、乗り越えてきました。今シーズンは跳ね上がるしかないと思っていて、いままでの思いを背負って戦いたいし、茨城を巻き込んで僕らのことを応援してもらえるような存在になりたいです。茨城一丸で戦えるチームになれるように突っ走っていきたいですね。

―最後に今シーズンへの期待感が大きい中でファンに向けてメッセージをお願いいたします。

髙橋 ここ2シーズンは自分たちもそうですが、ファンの方々に悔しい思いをさせてしまいました。
だから今シーズンはいままでの思いも込めて、最高の恩返しをしたいです。長いシーズンの中で、良いことも悪いこともあると思いますが、僕らを支えてほしいですし、後押しをしていただきたいです。
その分、僕らは勝って勝って皆さんに恩返しできるようにして、最後には最高の思い出をともにわかちあえたらと思っています。

友利 本当にファンの皆さんが思っている以上に、後押しとか声援っていうのは、何倍も何十倍も僕らの力を発揮させてくれます。だから「RUN as ONE」の通りに一つになって、皆さんと一緒にたくさんのことを今シーズンは共有できたらと感じています。最後はファンの皆さんと一緒に目標を達成して、笑って喜びをわかちあいたいですね。

年齢は違うが、本当に仲の良い様子をみせてくれた2人。年齢差を超えてお互いにリスペクトしている姿がとても印象的だった。自分のことを話すのはあまり得意でないと言いながら、今回の対談では熱い思いをストレートに語ってくれた髙橋選手。今シーズン、彼は大きな飛躍を遂げるのではないかと感じている。

PG.5 友利 健哉 Kenya TOMORI
1984年8月12日 沖縄県生まれ
専修大学卒 178cm/75kg

PG.14 髙橋 祐二 Yuji TAKAHASHI
1991年5月6日 千葉県生まれ
国士舘大学卒 183cm/76kg

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