―久保田選手は、今年どんなプレーをみせたいですか?
久保田 そうですね…。ロボッツは前からのプレッシャーとかブレイクの速さを強調してやっているので、まずはディフェンスで違いを出せる選手になりたいですね。他のチームだと、4番ポジションで出てくるのはほとんどが外国籍選手なので、意識していきたいです。オフェンスももちろん大切なんですけど、外国籍選手相手にファイトすれば、自ずとプレータイムも増えていくと思うんです。接触を怖がらず、時にはハードファウルも覚悟しながら、強気にバチバチやりあいたいです。
二ノ宮 俺は、クボにはオフェンスも求めたいな。俺が思う理想の4番プレーヤーは、パスが上手い選手。最近は特に、4番がポイントガードみたいにゲームをコントロールできるチームって強いじゃん。
久保田 (宇都宮)ブレックスの(ライアン・)ロシター選手とか、信州(ブレイブウォリアーズ)の(アンソニー・)マクヘンリー選手とかですか?
二ノ宮 そうそう、そんなイメージ。クボも、彼らみたいにパスで仲間を活かせる4番になれると思うんだよなあ。ほんと器用だから。
久保田 マジっすか…。パスは練習中なんですけど、なんかあせっちゃうんですよね。
二ノ宮 自信がないからあわてちゃうんだよ。もっと自信をもって大丈夫。
久保田 そうですね。まずは自信をもちます!
二ノ宮 いまチームが取り組んでいる「フローオフェンス」は、4番が起点になることが多いしね。
久保田 去年から「4番が起点になれ」ってことはチームでもよく言われていたんですよね。でも、まわりがまだよくみえていないと指摘されることが多かったんです。なんかいま、ニノさんに言われて気づくことがたくさんありました。ありがとうございます!
二ノ宮 ハハハ、よかったよ。
ロボッツの魅力は選手・スタッフの透明度
―久保田選手の方が年下ではありますが、ロボッツ在籍年数では二ノ宮選手より先輩です。”先輩”に何か聞いておきたいことはありますか?
二ノ宮 水戸での生活については聞いておきたいねえ。
久保田 それを聞かれると、正直自信ないっすね(笑)。
二ノ宮 オフとか何してるの?
久保田 だいたい家で暇しています(笑)。あとイオンとかCOMBOXで映画をみますかね。最近は知名度がどんどん上がってるので、人が多いところに行くと「ロボッツの選手だ」って指さしされることも増えてきました。
二ノ宮 沖縄はやばかったよ。どこに行っても顔がわれてる。だからもう気にしなくなっちゃったな。気にしたら何もできなくなるし。
久保田 あー自分はまだ気にしちゃいます。
二ノ宮 他にいい場所ないの?
久保田 偕楽園ですかね。2月とか3月は梅が綺麗ですよ。
二ノ宮 当分先だな…(笑)。
久保田 ニノさん、もうどこか行きました?
二ノ宮 大洗水族館。
久保田 鉄板っすね。みんな最初に行きます。
二ノ宮 あと、ロボッツのいいところも教えてよ。
久保田 選手、フロント、スポンサーさん、ファンの皆さん。この4つがよくコミュニケーションをとれているチームというところですかね。堀さんのおかげであり、山谷さんのおかげでもあるんですけど。
二ノ宮 確かにフロントスタッフと選手とのコミュニケーション力はすごい。選手との距離が近くて、仲が良くて、透明度が高い。すごく気持ちのいいクラブだなって感じてるよ。
昇格は簡単ではないがすべてを捧げて実現する
―絶対目標となるB2優勝、B1昇格を果たす、意気込みをお聞かせください。
二ノ宮 僕はやっぱり結果にこだわる姿勢です。チームはもちろんB2優勝B1昇格にこだわるし、個人的にもチームを勝たせることに心底こだわりたい。去年は特に、コンディションがあまり上がらず不完全燃焼のシーズンになってしまったんですが、自分の調子が悪くてもできることはある、ということを学べたシーズンでもありました。どんな状況であっても、どんな形でもいいからチームの勝利に貢献したいし、勝利という結果にこだわりたいです。
久保田 やっぱりみてくれているお客さんに楽しんでもらえることをしていきたいなと思っています。勝つことが大前提ではあるんですが、ベンチにいるときも声を出して、わちゃわちゃ盛り上げて、コート上でいいプレーがあったときに笑顔でハイタッチしたりとか。「ロボッツの選手って楽しそうだな」とまわりから思ってもらえるような行動をとっていきたいです。コートに立ったときはもちろんバチバチやりあって、「あいつすごく気迫あるな。試合を楽しんでるな」っていうことを感じとってもらえたらなという風に思います。
―それでは最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いいたします。
二ノ宮 B2優勝、B1昇格のために茨城にきました。シーズン終了時には全員で喜びをわかちあえるような最高のシーズンにしたいので、応援よろしくお願いします。
久保田 2年間ロボッツでプレーをして、B1昇格が簡単なことではないということを痛感してきました。その中でどうやったらそこに辿り着けるか考えた結果、メンタル的な要素を充実させて試合に臨むことが、勝ち続けるチームには必要だと思ったので、そこをチームとしてしっかり高めていきたいです。今年は外国籍選手も日本人選手もB2でトップクラスの選手たちが集まっていると思うので、しっかりコミュニケーションをとって、毎回熱い試合を展開したいと思います。
対談の取材前にチーム練習を見学した。加入間もないタイミングだった小林選手、二ノ宮選手が既存選手たちにどんどんアドバイスを与えている姿をみて、B1プレーヤーを2名獲得できたことは、チームとって非常に大きな影響を与えていることを強く実感した。この対談でも、二ノ宮選手は久保田選手に「パスセンスに自信をもって」と頼もしいアドバイス。パスの名手である彼から大きな気づきを得た久保田選手、30歳を迎える今年は飛躍のシーズンになるかもしれない。
SF/PF.16 久保田 遼 Ryo KUBOTA
1989年12月11日 大分県生まれ
早稲田大学卒 198cm/96kg
PG.8 二ノ宮 康平 Kohei NINOMIYA
1988年8月1日 埼玉県生まれ
慶應義塾大学卒 173cm/70kg