まち全体をアリーナ化!産官学連携で挑むまちなか社会的実証実験(PoC)の舞台裏

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取材・文:茨城ロボッツ text by IBARAKI ROBOTS
写真:茨城ロボッツ photo by IBARAKI ROBOTS

2025年11月8日、「M-SPO(エムスポ)」内のスタジオにて、茨城ロボッツが中心となる「社会的実証実験(PoC)」のキックオフミーティングが開催されました。
本事業はB.LEAGUEと日本財団の助成を受けた、スポーツ×地域課題解決のまちづくりモデル事業「ロボッツまちづくりプロジェクト」の一環として実施されています。

会場には水戸市交通政策課、前田建設工業、GATARI(ガタリ)、そして茨城県立産業技術短期大学校の学生たちが集結。
ロボッツとコラボしたシェアサイクルの活用や最新のMR(複合現実)技術による音声で体験しながら歩いてめぐるクエスト体験など、産官学がそれぞれの強みを活かしたアイデアを持ち寄り、水戸のど真ん中を「日本一面白い場所」へと変えるための共創が動き始めました。

目次

ロボッツが描くまちづくりのビジョン

茨城ロボッツがまち歩きやシェアサイクルなどのウォーカブル企画に力を入れる背景には、弊社代表・川﨑 篤之の「まち全体をワクワクする遊び場にしよう!」というユニークな発想があります。
水戸駅からホームアリーナである「アダストリアみとアリーナ」までの街並みを一つの大きなアリーナに見立て、試合開催日はもちろん、日常においてもロボッツを身近に感じられるまちなかの賑わいを創出することを目指しています。

川﨑は「私たちが目指すのは、子供たちの記憶に残る故郷をつくることです。かつてデパートや屋上遊園地がそうであったように、ロボッツがある日常がワクワクする記憶として刻まれ、将来この街に帰ってきたくなるような深い愛着を醸成したい。そのためにも、アリーナ内の熱狂を、もっとまちなかへ沁み出させていきたい。」と語りました。

さらに、「ロボッツは行政・企業・市民を束ねるための『アイコン』になれる存在です。『ロボッツと一緒なら難しい課題も突破できるかもしれない』と思っていただけるような仲間を増やし、みんなの力を合わせる『借り物共創』によって、水戸のど真ん中を日本一面白い街へと再生させたい。」と、プロスポーツチームが持つ‟つなぐ力”の重要性についても強調しました。

お目当ての1台を探そう!「ロボッツ特別デザインみとちゃり」誕生

キックオフミーティングで話し合われたアイデアの1つ、水戸市交通政策課との連携による「茨城ロボッツ特別デザインみとちゃり」が実現し、12月27日にM-SPOまちなか・スポーツ・にぎわい広場で開催されたパブリックビューイングイベントにて華やかにお披露目されました。

まちなかの散策に便利なシェアサイクル「みとちゃり」に、ロボッツのロゴや選手や公式マスコットキャラクター「ロボスケ」のサインを施した30台の「ロボッツ特別仕様車」が登場。ロボッツカラーの特別仕様車を探しながらまちを巡るという、移動そのものをエンターテインメントに変える遊び心のあふれる試みです。

これにより、水戸駅からアダストリアみとアリーナへのアクセスがスムーズになるだけでなく、車では通り過ぎてしまうような路地裏の気になるスポットへも気軽に立ち寄ることも可能になりました。

さらに、拠点であるM-SPO前には新ステーションも開設。公共交通と合わせたエコで便利な利用環境を整えることで、ファン・ブースターを始めとする多くの人々が、まちに繰り出したくなる仕掛けを構築していきます。

耳で楽しむ新感覚の冒険「水戸まちなかクエスト」開催

もう一つは、前田建設工業と、Mixed Reality ※スタートアップ企業GATARI(ガタリ)がタッグを組んだ、まち巡りコンテンツ「水戸まちなかクエスト」です。
GATARIが仕掛ける最新のMR(複合現実)プラットフォーム「Auris(オーリス)」を活用した、音で人をナビゲートする新感覚のクエスト体験が12月27日~1月30日の期間で開催されました。
※Mixed Reality(MR、複合現実):現実の空間に、デジタルの情報を重ねて体験できる技術。

高精度な位置認識技術とナレーション・音楽の演出を組み合わせ、まちなかを巡りながらRPGの世界を旅するような没入感を創出し、参加者を日常から一歩踏み出した冒険の世界へと誘います。
水戸駅ビル・エクセル3階の「ロボッツまちづくりステーション」をスタート地点とし、水戸のまちなかを舞台に水戸の「歴史」「街並み」「お店」を巡る3コース全24スポットを設置。観光スポットとしてお馴染みの水戸黄門像や水戸城大手門、老舗和菓子店や地元の人に愛される飲食店、そしてオープンを控える新美術館まで、水戸のまちの「過去・現在・未来」を五感で味わえる内容です。

本クエストの第1弾は、多くの方に楽しんでいただき好評のうちに1月30日をもって一旦終了となりました。現在は2026年3月の再開に向けて、さらなるアップデートの準備を進めています。
ゴール地点のM-SPOを目指して巡ったスポット数に応じた様々な特典や、選手・ロボッツダンスチーム「RDT」の限定音声を楽しめる没入感たっぷりの内容で再開を予定しています。

春の訪れとともに、さらにパワーアップして戻ってくる「水戸まちなかクエスト」。再開の折には、ぜひコンプリートを目指して新しい水戸の魅力を発見する冒険に出かけてみてください。

学びを「まちの力」に変える決意

キックオフミーティングは、社会的実証実験にご協力いただく茨城県立産業技術短期大学校教員の日熊 啓介先生と学生たちの言葉で締めくくられました。
「学生たちがプログラミングやデータ解析のスキルを、自分たちの住むまちのために実践できる貴重な機会」と語る日熊先生。ボランティアとして本事業に携わる学生たちも、最新テクノロジーを絡めた「水戸まちなかクエスト」のまち巡り企画と実証実験の取り組みにすでに高い関心を寄せています。地元・水戸への想い、自分たちの学びを実務に生かす体験への意気込みを語った学生3名の想いをご紹介いたします。

自分たちが普段学んでいる知識を生かして、「ロボッツまちづくりプロジェクト」の取り組みに参加できることに、とてもワクワクしています。この実証実験から何が見えてくるのか楽しみにしています。

学校で学んでいる技術が、実際に自分たちが住む水戸のまちを面白くするために役立てられるというのは、大きなやりがいです。単純に計算上の数字としてではなく、「どうすればもっと人が集まるか」という視点で取り組みたいと思います。

ただアイデアを出すだけでなく、その後の実務に携われることに責任を感じています。前田建設さんやロボッツの皆さんと連携しながら、プロの現場のスピード感や考え方を吸収し、精一杯取り組みたいと考えています。


今後は、本実証実験によって可視化された「人々がどこで立ち止まり、何に心を動かされたのか」などの軌跡を紐解いていきます。この結果は、これからの施策や水戸のまちの賑わいづくりの確かな根拠となっていくはずです。

川﨑が語った「借り物共創」という言葉通り、企業の技術、行政の推進力、そして学生たちの知的好奇心が混ざり合い、水戸のまちは確実に動き出しています。
「まちのリアル」から、一体どんな新しいワクワクが生まれるのか。ロボッツと地域の仲間たちが挑むまちづくりの「延長戦」に、ぜひご注目ください。

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