取材・文:茨城ロボッツ text by IBARAKI ROBOTS
写真:茨城ロボッツ photo by IBARAKI ROBOTS
水戸のまちが梅の香りで華やぐ3月を迎え、2025-26シーズンも勝負の後半戦へと差し掛かりました。
今シーズン、茨城ロボッツはホーム会場である「アダストリアみとアリーナ」の改修工事に伴い、前半戦は日立市・神栖市の2会場で激戦を繰り広げてきました。慣れ親しんだ地を離れての戦いが続きましたが、3月7日(土)の名古屋D戦より、いよいよ水戸市でのホームゲームが再開されます。
ファン・ブースターの皆さま待望の凱旋を目前に控え、2025年11月2日(日)の富山戦で実施された「大洗鹿島線で行くロボッツ観戦ツアー」を振り返り、神栖会場だからこそ実現した、特別な一日の様子をご紹介いたします。
一日限りの観戦ツアーに出発進行!
2025年11月2日、JR水戸駅南口ペデストリアンデッキは鮮やかなロボッツカラーで彩られました。秋晴れの空の下、400名を超える応募者から抽選で選ばれた親子100名が集合し「大洗鹿島線で行くロボッツ観戦ツアー」の出発式が盛大に執り行われました。
本ツアーは、大洗鹿島線の利用促進とプロスポーツを通じた地域活性化を目的に、鹿島臨海鉄道・沿線自治体・地元企業が手を取り合い、地域の未来を担う小学生と保護者を無料招待し実現した一日限りの観戦プロジェクトです。


出発式には、大洗鹿島線を育てる沿線市町会議の会長を務める茨城県政策企画部部長・木名瀬 貴久様、鹿島臨海鉄道株式会社代表取締役副社長・下山田 義弘様、そして茨城ロボッツ代表取締役社長・川﨑 篤之が登壇。
さらに地域の医療や産業を支える鬼沢ファミリークリニック 院長・鬼澤 裕太郎 様、株式会社セキネネオン代表取締役 ・関根 英輔 様、常総開発工業株式会社代表取締役社長・石津 弘敏 様が来賓として出席し、本ツアーの開催に花を添えました。

【登壇者】(※写真左から)
茨城県政策企画部 部長 大洗鹿島線を育てる沿線市町会議 会長 木名瀬 貴久 様
鹿島臨海鉄道株式会社 代表取締役副社長 下山田 義弘 様
株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント 代表取締役社長 川﨑 篤之
【来賓】(※写真中央から)
鬼沢ファミリークリニック 院長 鬼澤 裕太郎 様
株式会社セキネネオン 代表取締役 関根 英輔 様
常総開発工業株式会社 代表取締役社長 石津 弘敏 様
ラッピング列車に乗って 決戦の地へ
出発式を終えた参加者一行は、協賛各社の多大なる協力により誕生した特別仕様の「ロボッツラッピング列車」へと乗車し、特別な一日の始まりの合図を待ちます。
本ツアーでは、通常は旅客列車が立ち入ることのできない貨物専用線である「鹿島臨港線」を走行する特別運行を実施。
ロボッツの勝利を願うファン・ブースターはもちろん、一日限りの特別運行に胸を高鳴らせる鉄道ファンの期待も乗せて、終点の神栖駅(貨物駅)を目指しゆっくりと出発しました。
車両の外装に茨城ロボッツ公式マスコットキャラクター「ロボスケ」を施したラッピング列車の車内には、選手たちが掲載された特別仕様の中吊り広告も用意され参加者を楽しませてくれました。


鹿島臨海鉄道・大洗駅に到着し車両の切り離しが行われると、この日のためにデザインされた専用ヘッドマークが登場し、大きな歓声が上がりました。

二両編成となり再び走り出した車内では、列車ならではの趣向を凝らしたイベントが開催されました。
車内放送を使用したビンゴ大会では、数字が読み上げられるたびに一喜一憂する歓声が響き渡りました。また、通常の駅名案内だけではなく、「大洗鹿島線沿線の豆知識」として沿線の見どころ等を紹介。この空間でしか聞くことができないユニークなアナウンスに耳を傾けながら特別な時間を過ごしました。


そして、ついに到着した神栖駅では、茨城交通のご協力により「ロボッツラッピングバス」が参加者を出迎えました。

バスの出発を待つ間も、車掌の制服を着ての記念撮影や「ロボッツまちづくりプロジェクト」のフラッグにメッセージを記入したりと、参加者は思い出に残る時間を過ごしていました。


神栖の熱狂は 3月の水戸へと続く
ラッピングバスに揺られ、最終目的地である「かみす防災アリーナ」に到着しました。
会場を彩る光と音の演出や応援席の熱気など、扉の向こうに広がる非日常的な空間に、初めて観戦に訪れた子どもたちは目を輝かせていました。
ゲームが開始するとコート上で繰り広げられる最高峰のプレーに視線は釘付けとなり、参加者全員で熱い声援を送りました。


観戦後は再びラッピングバスに乗車し、神栖駅へと向かいました。
すっかり日の落ちた神栖駅では鹿島臨海鉄道の職員・関係者の方々が温かく迎えてくれ、出発時には手を振ってお見送りをしてくださった姿が印象的でした。
帰路を走行する車内では、親子でツアーの感想を語り合うなどリラックスした雰囲気で旅の余韻を楽しんでいました。
参加者が体験した「特別な一日」の感想の一部をご紹介いたします。
家族みんなで列車に乗り、ゲームができて楽しかった。(小学1年生/男子)
たくさんの人たちと一緒にビンゴゲームができて楽しかった。(小学1年生/女子)
初めて鹿島線に乗れて楽しかったので、また乗りたいと思った。(小学2年生/男子)
大好きなロボッツの列車に乗り大好きなロボッツの応援ができて嬉しかった。(小学3年生/女子)
初めてロボッツの試合を観て楽しかったので、また行きたいと思った。(小学4年生/女子)
「貨物専用線を走る」という非常に貴重な体験ができて良い思い出になりました。普段は立ち入れない景色を車窓から楽しむことができました。(保護者/男性)
普段は車移動が多いのですが、列車だとみんなでゲームをしながら来られるのでいつもと違う雰囲気で楽しかったです。(保護者/女性)
想像していたよりも揺れが少なく快適な列車の旅でした。子どもが車内でのビンゴ大会が楽しかったようで、景品をもらえたことも良い思い出になったと喜んでいました。(保護者/女性)
今シーズンは会場が遠くなかなか足を運べませんでしたが、今回のツアーのおかげで参戦できて嬉しいです。(保護者/男性)
今回が初めての観戦でしたが、会場の臨場感やファンの声援に圧倒され感動しました。これからも会場に応援に行きたいと思います。(保護者/女性)
また、本ツアーの企画に携わっていただいた多くの関係者の中から、3名の方々のメッセージをご紹介いたします。
今回の観戦ツアーを通じて、参加された皆様のあふれんばかりの笑顔に触れることができ今は感謝の気持ちでいっぱいです。地域の皆様がこれほど熱狂的に鉄道を楽しんでくださる姿は、私自身、改めて胸を打たれました。
正直なお話をさせていただきますと、私たちのような鉄道会社は、外からの新しいアイデアや情熱をいただかないとなかなか動けない部分もございます。だからこそ、今回のような心躍るお誘いをいただけたことは、本当にありがたく、心強いことでした。
この取り組みを一度きりの思い出で終わらせるつもりはありません。これを機に「二の矢、三の矢」と継続していくことで、大洗鹿島線の新しい魅力として定着させていきたいと考えています。地域の皆様に温かく見守られ、育てていただきながら、私たち鉄道も地域と共に歩んでいきたい。そんな確かな手応えを感じた一日でした。次の企画も、ぜひ楽しみにしていてください!
私自身、自他ともに認める熱狂的なロボッツブースターの一人として、本プロジェクトにおける「公共交通とプロスポーツの融合」には並々ならぬ情熱を持って取り組んでまいりました。鉄道は地域社会において不可欠な「移動手段」ですが、そこに茨城の誇る「地域の宝」であるロボッツを掛け合わせることで、移動という行程そのものを価値ある「地域エンターテインメント」へと昇華させることが可能になります。
事実、本ツアーを通じて「初めて大洗鹿島線を利用した」というお声を多数いただき、公共交通の新たな利用者層の開拓においても確かな手応えを感じることができました。一度この高揚感を体験していただければ、もう抜け出せないロボッツという「最高に深い沼」がここにはあります。
今後も鉄道やバスなどの公共交通とバスケットボール、そして地域の皆様を繋ぐ架け橋となり、アダストリアみとアリーナへの凱旋に向けて茨城の活性化に全力で邁進してまいります。
一緒に水戸のまちを青く染めましょう。
GO!GO!ROBOTS!!
本事業の事務局として、プロジェクトの成功に向けて何度も協議を重ね、入念に準備を進めてまいりました。当日は、参加された皆様の弾けるような笑顔と共に走り抜けることができ、今は心地よい達成感と充実感の中にいます。
交通政策を担当する立場として、公共交通とプロスポーツという、これまで接点の少なかった二つの資源が融合することで、これほどまでに大きな相乗効果が生まれるのかと、その無限の可能性を肌で実感することができました。皆様の喜びの声を直接伺い、この挑戦には公共交通の価値を再発見していただくという点でも、非常に大きな意味があったと確信しています。
回を重ねるごとに「次はさらに期待を超えるものを!」と、自分たちで設定するハードルは自然と上がってしまいますが、それに負けないようなワクワクする企画をこれからも届けていきたいです。
3月の水戸凱旋に向け、地域交通の面からも全力で盛り上げてまいります。
GO!GO!ROBOTS!!
特別な観戦ツアーで大きな注目を集めた「ロボッツラッピング列車」は、現在も大洗鹿島線の通常ダイヤの中で元気に運行を続けています。
この特別仕様の車両は2026年4月末までの期間限定で、沿線の風景を青く彩りながら走り抜ける予定です。
そして、いよいよ3月から「アダストリアみとアリーナ」でのホームゲームが再開します。
水戸での待望の一戦へ向かう際には、ロボッツカラーのラッピング列車に揺られながら観戦ムードを高めてみてはいかがでしょうか。
アリーナへの移動も思い出深い贅沢な観戦体験に変わる、そんな大洗鹿島線ならではの旅を楽しみながら、ぜひアリーナへご来場ください。
皆さまとアダストリアみとアリーナでお会いできることを楽しみにしております!


