勝機を呼び込む、新しい“まとい”。RDTディレクターが語る新コスチューム。

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取材・文:茨城ロボッツ text by IBARAKI ROBOTS
写真:茨城ロボッツ photo by IBARAKI ROBOTS

2026年9月25日金曜日、アダストリアみとアリーナで迎えた2026-27シーズンのホーム開幕戦。コート上で繰り広げられた熱戦とともに、アリーナの高揚感をエネルギッシュに引き上げる存在が、茨城ロボッツ公式ダンスチーム 「RDT」 だ。

新シーズンの幕開けを彩る彼女たちの新たな一歩。その象徴となるのが、「Mechanical Neo (メカニカル ネオ)」 をテーマにした新コスチュームである。華やかさの中に力強さを宿したその一着は、アリーナの景色そのものを鮮やかに塗り変えていく。

その舞台裏に迫るべく、ファッションとカルチャーが交差する「niko and ... BASE」にてRDTのディレクターを務める熊瀬 成美(くませ なるみ)氏、三上 結以(みかみ ゆい)氏の2人にインタビューを敢行。
出会いから20年にわたって築いてきた強い信頼関係から生まれたクリエイティブの源泉をはじめ、新コスチュームに注いだ並々ならぬ情熱、そして2人がこの先に思い描くアリーナ演出の未来まで、たっぷりと語ってもらった。

目次

出会いから20年、真逆だからこそ惹かれ合う最強のパートナーシップ

華やかなアリーナの裏側で、RDTの表現力を極限まで高めているのが熊瀬・三上の両ディレクターだ。
2人の出会いは20年前の某オーディション会場。以来、ダンサーとして互いを第一線でリスペクトし続けてきた。全体をクールに俯瞰して統括する三上ディレクターと、メンバーの一人ひとりの感情に寄り添い「養分」のようにチームを育てる熊瀬ディレクター。
対極の強みを持つ2人だからこそ生み出せる、完璧な役割分担と唯一無二のパートナーシップに迫る。

写真右:熊瀬 成美(Narumi Kumase)| RDTディレクター
劇団四季や東宝芸能の舞台・ミュージカルをはじめ、TV・CM・映画やスポーツチームのチアリーダーとして多数出演。アーティストMVやドラマ・映画の振付も手掛ける。
講師として初心者からプロ育成まで幅広く指導し、大会優勝・上位入賞実績多数。現在は茨城県内にてチアスクールの普及や指導、若手講師の育成にも力を注いでいる。

写真左:三上 結以(Yui Mikami)| RDTディレクター
スポーツチームのチアリーダーをはじめ、TV・CM・アーティストバックダンサーなど多数出演。舞台やアーティスト、ランウェイイベントの振付も手掛ける。
2014年に自身のダンススクールを開校し、国内大会上位入賞や全国大会進出実績多数。2023年には世界選手権(THE DANCE SUMMIT)ファイナリストや全米大会準優勝へ導く。現在は株式会社Y.C.D代表取締役として指導やチアダンスの普及・育成に尽力中。

——お二人はお付き合いも長いかと思いますが、改めて「第一印象」と「現在のディレクターとしての役割や強み」について教えてください。

三上: 第一印象ですか。20年前に「SUPER GT」の公式チアリーダーのオーディションで出会ったのが最初でした。

熊瀬:私も鮮明に覚えています。彼女が踊る姿を最初に見たとき、こんなにも美しく踊る人がいるのかと驚きました。本当に天使のようで、蝶が舞っているようにも見えたんです。

三上:基本的な印象は今も変わっていません。最初に会ったときは、純粋に「かっこいい人だな」と思いました。見た目もきりっとしていて、どんな踊りをするのだろうと気になったのですが、実際に見たダンスもイメージ通りで、力強く、とてもパンチのある踊りでした。自分とは違う人たちを上回ってでも表現しなければいけない世界に身を置いてきた中で、踊りや技術の面で初めて心から尊敬できた存在でした。

熊瀬:一番の土台にあるのは、二人とも同じクラシックバレエだと思っています。そのベースがあるうえで、彼女はそこからさまざまなジャンルに挑戦して、一つひとつしっかり自分のものにしてきました。表現の幅が広く、どのジャンルでも自分らしさを失わないところが本当にすごいなと思いますし、一緒にいる中で何度も刺激をもらってきました。

——そんなお二人が今、RDTのディレクターとしてタッグを組まれています。現場での役割分担はどのように整理されているのでしょうか?

三上:簡単に言えば、私は全体を統括する役割です。RDT全体を広い視点で見ながら管理し、できるだけ客観的に状況を捉えて意見を伝え、全体をまとめることを意識しています。時には厳しく判断を示す場面もありますが、チームにとって何が最善かを考えながら向き合っています。

熊瀬:私はどちらかというと、メンバーの一人ひとりのケアを担う役割だと思っています。個々にしっかり目を向けながらサポートし、チーム全体が安定して力を発揮できるように支える立場です。どちらか一方のタイプに偏ってしまうと、ここまで細やかに向き合うことは難しいと思いますし、2人のバランスがあるからこそ成り立っているのだと感じます。ゆい(三上)先生が客観的な視点で「違うよね」「それはいいね」と方向性を示してくれるからこそ、私はもう少し深く踏み込んで、一人ひとりの思いや状態を受け止めることができます。本当に心強い存在ですし、私は私で、安心して相談できるような関わり方を大切にしていきたいと思っています。

三上:なる(熊瀬)は本当に思いやりがあって、細かな変化にもよく気づける人です。私が全体に向けて伝えた注意や課題を、一人ひとりの中にきちんと落とし込みながら、成長につなげてくれる。そうやってメンバーに寄り添いながら育ててくれる存在なので、チームにとって欠かせない存在だと思っています。

SFメカニックと美しさが融合した「Mechanical Neo」誕生

今季RDTが身にまとう新コスチューム「Mechanical Neo(メカニカル・ネオ)」は、スポーツチアの概念を覆す革新的な一着だ。SFメカニックやバトル漫画の機体、さらにはパイロットスーツを彷彿とさせるシャープなパネル風カッティングが際立つ。
だが、ただ「カッコいい」だけではない。激しいダンスの中でもしなやかさを損なわない艶やかなシースルー素材や、アリーナの照明を反射するメタリックの配置、スカートの丈感に至るまでミリ単位の試行錯誤が詰まっている。
ディレクター陣の「執念」とも言える細部へのこだわりを紐解く。

——注目の新衣装について伺います。今期のコンセプト「Mechanical Neo(メカニカル・ネオ)」にはどのような想いが込められているのでしょうか?

熊瀬:一言で表すなら、日本カルチャーの熱量を凝縮した、次世代の洗練された衣装です。私たちの中では、世界中の人がワクワクする夢をまとうような、新しい美しさを形にしたいという思いがありました。スポーツの枠を超えて、誰もが胸を躍らせるような憧れや親しみやすさを込めながら、多くの人が思い描く夢の要素をこの一着に詰め込んでいます。

三上:昨シーズンまでの衣装は、レトロフューチャーのイメージが強く打ち出されていました。だからこそ、今回もテーマの軸は保ちながら、印象を大きく変えたいと考えました。近未来感をより強めることで、これまでのやわらかな印象から、よりシャープで洗練されたイメージへと更新したかったんです。丸が三角になったような感覚、というと近いかもしれません。

——試作段階やデザイン決定の際、お二人の中で特に印象に残っているやり取りはありますか?

熊瀬: 特に印象に残っているのは、型紙の段階で細部までこだわり抜いたことです。圧倒的な強さと美しさの両方をきちんと表現したいという思いが強くありました。実際に形にしていく過程では、細かなバランスまで丁寧に確認を重ねながら仕上げていったので、どの角度から見ても私たちの情熱が感じられるデザインになっていると思います。

三上:特にこだわったのは丈感です。スカートの丈はもちろん、全体のバランスやシルエットがどう見えるかを細かく確認しながら調整していきました。私自身も何度も見比べながら、チャコットさんやアンドエスティさんをはじめ、皆さんと一緒にミリ単位で検討を重ねました。細かな違いではありますが、その積み重ねが最終的な印象を大きく左右するので、最後まで妥協せずに向き合いました。

熊瀬:私は、ジャケットの広がり方や透け感、全体のシルエットが特に印象に残っています。加えて大切にしていたのは、見た瞬間に飛び込んでくる情報量でした。肩まわりの造形ひとつをとっても、思わず目を引かれて、見た人の想像がふくらむようなデザインにしたかったんです。日本の方だけでなく、海外の方や子どもからご年配の方まで、誰が見ても心が躍るような一着にしたいという思いで、細部までこだわって仕上げました。

 ——パフォーマンス時に見えてくる「衣装の仕掛け」や「見どころ」はどこでしょうか?  

三上: 特に期待しているのは、スカートがふわりと舞う瞬間です。アリーナの照明を受けたときの光の当たり方や、そのときに生まれる見え方には大きな魅力があると思っています。オープニングの振り付けも、あえて衣装の印象がしっかり伝わるような構成にしていて、動いたときにこそ見えてくる美しさを感じてもらえたらうれしいです。

熊瀬:メンバーもこの衣装を見たときに、とても高揚感を持って受け止めていました。それだけ存在感のある一着だからこそ、衣装に負けない表現をしようという意識も自然と高まっていたように思います。いわゆる「スポーツチアリーダー」のイメージにとどまらないデザインだからこそ、毎試合それぞれが異なる役割をまとってステージに立つような感覚で表現していきたいと考えています。その世界観をより深く届けるために、ヘアメイクも含めて丁寧に作り込みながら臨んでいます。

「RDT」というダンスチームの進化と圧倒的なアリーナ体験

新しい“まとい”は、彼女たちの意識をも劇的に変えた。
継続2年目以上のメンバーが多く、昨季よりもステップアップした姿でステージに立ちたいという責任感を胸に、衣装に負けない力強いオーラと圧倒的なパフォーマンスへと昇華しつつあるRDT。
アリーナ全体を彼女たちの世界観に没入させる「エンターテインメントの主役」へ。
「ここバスケ会場だよね?」とファン・ブースターの目を疑わせるほどの空間演出と、水戸から発信する熱いエンターテインメントの真骨頂が、ついに幕を開けた。

——この新衣装をまとうことで、RDTのメンバーにはどのような化学反応を期待していますか?

三上:この衣装は、アリーナでの彼女たちのパフォーマンスに、まさに華を添えてくれる存在だと思っています。メンバーがステージに立った瞬間に空気感を大きく変え、その世界観へ自然と引き込んでいくような力を期待しています。衣装そのものの存在感が、パフォーマンスの魅力をさらに引き立ててくれるはずです。

熊瀬:今回の新衣装によって、RDTの印象は本当に大きく変わると思っています。それほどまでに大きな変化であり、革新であり、進化だと感じています。会場でご覧になる皆さまにも、その違いを一目で感じていただけるはずですし、登場した瞬間に思わず心が動くようなインパクトを届けられるのではないかと期待しています。

——今シーズン、アリーナ演出やダンス表現で挑戦したい「新しい進化」について教えてください。

三上:まずは、この衣装に負けないシャープさを表現していきたいと考えています。ビジュアルの印象だけでなく、動きそのものにも研ぎ澄まされた鋭さを持たせることで、衣装とパフォーマンスが一体となった新しい表現を届けたいです。

熊瀬:演出面では、「ここがバスケットボールの試合会場であることを思わず忘れてしまう」と感じていただけるような、これまでにない表現を用意しています。ただ試合を盛り上げるだけではなく、「これこそがエンターテインメントだ」と感じてもらえるような体験を、水戸から発信していきたいと考えています。

——最後に、新シーズン開幕を心待ちにしているファン・ブースターの皆さんへメッセージをお願いします!

熊瀬:いつも温かく、そして熱い声をかけていただき、本当に励みになっています。ファン・ブースターの皆さんの顔を見ると安心できるほど、私たちにとって大切な存在であり、まるでファミリーのような関係を築けていると感じています。だからこそ、新シーズンも皆さまに楽しんでいただけるよう、一つひとつのパフォーマンスに心を込めて取り組んでいきたいと思っています。

三上:今シーズンも、さまざまな企画を用意しています。一日一日、そして試合ごとに異なる表情や色をお見せできるよう準備していますので、ぜひホームゲームに足を運んでいただき、そのたびに違う魅力を持つRDTを楽しんでいただけたらうれしいです。

(取材協力:niko and ... BASE / 衣装制作協力:株式会社アンドエスティHD、チャコット株式会社)

コートに舞う新時代の風!RDTメンバー9名から届いたメッセージ

ディレクター陣の熱い想いと細部へのこだわりによって誕生した新コスチューム。ダイナミックな動きとエレガントなシルエットが融合した新衣装は、RDTのパフォーマンスをより一層シャープに際立たせる。
強く、そしてしなやかに成長を続ける彼女たちが、新シーズンにかける想いとは。

RIRIKA 「唯一無二」。衣装を見た瞬間、この言葉が頭に浮かびました。
これまでのRDTの歴史を受け継ぎながらも、今までとは違う新しい私たちを表現できる衣装だと思います。
このメンバーだからこそ生み出せるパフォーマンス、この衣装だからこそ届けられる想いを大切に、RDTに新たな歴史を刻んでいきたいです。

SASHA 新コスチュームを見て、今までのRDTとはまた違った雰囲気に新鮮な気持ちになりました。衣装を身にまとうことで自然と気持ちも引き締まり、今季はより力強く、表現の幅を広げていきたいです。
この衣装とともに、新しいRDTの魅力をお届けし、会場をさらに盛り上げられるよう頑張ります!

KURUMI 新コスチュームを着てみて、昨年とはまた違った雰囲気に、今季のパフォーマンスへの楽しみがさらに大きくなりました!この衣装だからこそ表現できる魅力を大切にしながら、これまでとは一味違うパフォーマンスにも挑戦していきたいです。
120%の笑顔とパワーで、さらに会場を盛り上げられるよう頑張ります!

HANA 近未来的で新しいデザインがとても印象的でした。初めは今までと全く違う雰囲気に「自分に似合うのかな?」と不安もありましたが、
実際に着てみると衣装からパワーをもらえて、着るだけでいつもより強くなれるような感覚があります。
この衣装だからこそ表現できる新しいRDTの魅力を、皆さんに全力で届けたいです!

MIO 新コスチュームを初めて見たとき、素敵なデザインに「早く着てパフォーマンスをしたい!」とワクワクしました。実際に身にまとうことで気持ちも高まり、この衣装の華やかさを活かしたパフォーマンスで、皆様にたくさんのパワーをお届けしていきたいです。
会場を熱く盛り上げられるよう、頑張ります!

RIO 新しいコスチュームを見た瞬間、これまでとはまた違う、新しい未来を感じました。この新たなコスチュームとともに、RDTとしてさらに成長していきたいです。
これまで以上に表現を磨き、RDTらしいエネルギーと笑顔をコートから届けられるよう、より一層頑張っていきたいと思います。

MOMO 新しい衣装と初めて対面した際、パイロットスーツを思わせるスタイリッシュなラインや、メタリックとシースルーの組み合わせに、とても強い「近未来感」と「ワクワク感」を覚えました。見るだけで背筋がピンと伸びるような圧倒的な存在感に、一瞬で心を奪われました。
この新衣装を着られることに誇りを持って、今シーズン新たなRDTをお届けします!

SONA 新衣装を初めて見たとき、今までとは違うRDTを感じてとてもワクワクしました!実際に身にまとってみると、デザインに細かなこだわりを感じられて嬉しさとともに身が引き締まる思いでいっぱいです。
今年から加入した育成メンバーとして、衣装に負けないパフォーマンスでブースターの皆さまと茨城ロボッツを盛り上げていきます!

RITA 私が初めてRDTを見た時の衣装に使用されていたシルバーが入ったデザインに懐かしさを感じました。そして、唯一無二の宇宙感溢れるデザインに新しいRDTへの期待とワクワクが止まりませんでした。
これからは、衣装に沿った個性溢れるパフォーマンスに注目して見てもらえると嬉しいです!

進化する表現力と、共に創り上げる熱狂的なアリーナの空間。

スポーツが放つ熱量と、ファッション・カルチャーの洗練が美しく溶け合った今回のインタビューで両ディレクターが語ったのは、新コスチュームのお披露目にとどまらない、RDTが目指すエンターテインメントのその先だ。
「Mechanical Neo」という最高の装備を手に入れた彼女たちが、アリーナでどのような光と情熱を解き放つのか。
その真価は、ぜひホームゲームの熱気の中で目撃してほしい。
ロボッツの“鋼の意志”とともに、新時代のBリーグに大きなNew Waveを起こす準備は万全だ。
さあ、2026-27シーズンも、アリーナで共に“熱狂”しよう。

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