Inside of ROBOTS~ロボッツを支える仲間~ 渡邊凌介編(スクール講師)

茨城ロボッツのフロントスタッフにフォーカスを当て、普段どんな仕事を、どんな想いで取り組んでいるのかを伝えていく企画「Inside of ROBOTS~ロボッツを支える仲間~」。 

第3回はROBOTSバスケットボールスクールで専任コーチを務める渡邊凌介。バスケットを通して子どもの成長を間近に感じる日々の仕事と、将来の目標について話を聞いた。

バスケットの経験を活かしてスポーツに関わる仕事がしたかった

─バスケットをはじめたきっかけは?

姉の影響で小学校2年生の時にはじめました。最初はサッカーと野球をしていたのですが、バスケットをやってみたら楽しかったんです。中高はバスケ部に所属してほぼ毎日バスケ漬け。

父の仕事の都合で小1から中1まで沖縄にいたのですが、沖縄はバスケットが盛んでした。毎週、琉球ゴールデンキングスの試合を観に行っていましたし、ビーチに必ずバスケットリングがあるので、友達とバスケットをしたあとに海で泳ぐこともありました。そういった環境の影響もあるかもしれません。

─プロを目指そうとは思わなかった?

小学校から高校までバスケットを続けて、当時はプロを目指して頑張っていました。でも、高校生の時に関東大会で対戦相手にボロボロにやられて。「上には上がいるんだ」と力の差を思い知らされました。そこでプロになる夢は諦め、バスケット自体も高校で引退しようと考えました。

─バスケットを引退してから熱中したことは?

部活ばかりで他のことができなかった状態から高校卒業後にやっと自分の時間ができたときに熱中したのは英語です。英語で話しているのってカッコいいじゃないですか。(笑)

高校時代からALTの先生と会話していたのですが、休日もカフェで勉強したり、NYで貿易関係の仕事をしている親戚から話を聞いたりして、海外で働きたい思いが生まれたので、高校卒業後に英語の専門学校に通うことに決めました。

─そこからバスケットのスクール講師になったきっかけは?

専門学校に進んでから加入していた社会人バスケットチームのチームメイトが上原GM(ゼネラルマネジャー)と知り合いでした。そのご縁で上原GMとバスケットをする機会があったときに思い切って相談してみたら「ロボッツのスクールコーチはどうだ?」と提案してくれました。

これまでもミニバスの指導経験はありましたし、本気で取り組んできたバスケットへの思いが再燃しました。自分の経験がロボッツで活かせるのではないかと思い、ロボッツで働くことを決めました。

バスケを通して子どもの成長を日々実感できるスクール講師の仕事

─現在はロボッツでどんな仕事を担当しているんですか?

ROBOTSバスケットボールスクールのコーチを担当しています。水戸とつくばで開講していて、対象は子どもから高校生まで。初めてボールに触れる初心者クラスから本格的にスキルを伸ばしたい上級クラスまで幅広いクラスに関わっています。また、週に外部委託で1〜2回水戸一中(水戸市立第一中学校)のバスケットボール部コーチも担当しています。 

そのほかにもクリニックの企画や、スクールのリニューアルに向けたプロジェクトを統括しています。

─今、特に力を入れていることは?

自分がやりたいと思っているのは選手の育成です。スクールにもミニバス経験者やU15を目指す子どもなどさまざまな生徒が在籍していて、、ひとりひとりに向き合いながら日々レッスンに取り組んでいます。もう一つは、チームのコーチとして携わりたいという思いがあったので、水戸一中のコーチの話があったときは真っ先に手を挙げました。

子どもたちに指導をするうえで意識していることは「常に感謝の気持ちを持ってもらうこと」です。自分が学生の時も「感謝の気持ちを大切にしなさい」と教えられてきました。

今のスクールも同様でいつも支えてくれださっている保護者の方へのあいさつは必ず行うようにしています。そういった、バスケットをするうえで「感謝の気持ちを持つ」ということは子どもたちに徹底的に教え込んでいます。

─仕事でやりがいを感じる瞬間は?

子どもたちの成長を間近で実感できることです。できなかったことがある日できるようになったり、「練習で学んだことが試合で成功したよ」という話を子どもたちから聞くとうれしいですね。

また、試合でうまく成果が発揮できず、レッスンが終わった後も遅くまで自主練している子がひたむきにシューティングをしている姿をみると「本当にバスケットが好きなんだな」と思います。そんな子どもたちの頑張っている姿を見ることが今コーチをするうえでのやりがいにつながっています。

─特に印象に残っているエピソードはありますか?

小学校高学年クラスでバスケット未経験の子どもがいました。最初はドリブルもシュートもあまりうまくできなかったのですが、半年経ってメキメキ上達してシュートもしっかり打てるようになりました。他のコーチが見に来て「あの子上手だね」と褒めるくらいの上達ぶりでした。

本人に直接話を聞くと、レッスンで学んだことを家に帰ってからも復習していたそうなんです。本人の努力に感心するとともに、そういった子どもの成長に携わることができた時に「この仕事やっててよかったなぁ」と感じますね。

レベルの高い場所で自分を磨いてコーチングのプロになりたい

─スクール講師としての今後の目標は?

7月からのROBOTSバスケットボールスクールのリニューアルで、運営目的にバスケの「普及」だけでなく「育成」が加わります。私の担当はその育成がメイン。コーチとしてはまだまだ勉強不足な部分もあるので、根本コーチ(根本 雅敏/2019-2020 茨城ロボッツU15コーチ兼ROBOTSバスケットボールスクールコーチ)や小堺コーチ(小堺 みさき/2019-2020 茨城ロボッツ U15育成コーチ兼ROBOTSバスケットボールスクールコーチ)を見ながら日々しっかり学んでいきたいです。

─将来の夢は?

いつかはチームを指導したいという夢はあります。U15なのか学校のバスケ部なのかはまだわかりませんが、チームとともに活動していきたい。ロボッツの一員なので、茨城ロボッツU15にも携わりたいという思いはあります。

指導した教え子が上手くなってプロになれたらコーチとしてはとても嬉しいことですよね。僕が水戸一中を指導するようになってから、以前は市の大会で一回戦負けだったのが今では決勝に進めるまでになりました。

生徒たちも勝つと自信になるし、勝つことで「高校でもバスケを続けたい」と上の目標を持ってくれる人も増えました。「茨城ロボッツ」から派遣されているコーチとして期待をされている分、ますます気を引き締めながら指導にあたっていきたいと思います。

コーチングをする中で、学生時代に必死に勉強した英語が今も役立っています。バスケットの最高峰NBAの実況も理解できるようになりましたし、NBAアカデミーのYouTubeも翻訳なしである程度の理解ができるので、最新のコーチングの勉強ができています。

自分もバスケットを続けてきて実感しましたが、プロの選手になれるのはごくわずか。厳しい世界です。そんな世界に自分が教えた子どもたちが飛び込んでいくために、僕としても今スポーツ業界にいるメリットを活かしてもっとレベルの高い場所でコーチングしたいし、将来的にはコーチングの道でプロを目指したいです。

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