APPRECIATION FOR SUPPORT~ロボッツを影で支える人たち~

試合の指揮を取るコーチ、体のケアを行うアスレティックトレーナー、強靭な体を作るS&Cコーチ、日々選手がプレーしやすい環境づくりをするマネジャー・通訳。表立って選手のサポートを行うスタッフ陣の他にも、ロボッツは様々なサポートによって成り立っている。

そんな影からチームの躍進を支える人々の貢献を、感謝を込めてお届けする。

身体ケアサポート

ロボッツが練習を行う片隅で、静かに選手たちのプレーを見守る女性がいる。境由加里さん(北水会記念病院・理学療法士)はパフォーマンスチームとともに、日々チームの健康状態の管理を行っている。今季でロボッツに携わるのは4季目。コロナでの中断やB1昇格など様々な節目をチームとともに迎えてきた。

「週に1,2回ほど練習に足を運び、コンディションをパフォーマンスチーム・選手と相談しつつ、練習後にケアを行っています」(境さん)

練習でのプレーを観察しつつ、綿密に選手たちとコミュニケーションを取り怪我の予防や疲労の軽減をサポートする。また、英語も堪能な境さんは、外国籍とも円滑にコミュニケーションを行い、細かな体の変化にも気づき、選手のパフォーマンスの手助けをする。

昨季、3月に#13 中村功平が右鎖骨骨折・右肋骨骨折・右外傷性血気胸、4月に#29 鶴巻啓太が左膝外側半月板損傷で手術を行った際、術後のリハビリも境さんがサポート。結果、本人の努力、境さん・パフォーマンスチームとのリハビリの甲斐もあり、二人は無事開幕戦に間に合い、ロボッツで活躍を見せる。

「プロスポーツの現場に携わり緊張することも多かったけど、やることはいつもの仕事と同じです。身体面でのサポートでチームに貢献していきたいです」と話す境さん。激しいコンタクトスポーツであるバスケットボール。常に怪我のおそれがあるスポーツだからこそ、日々の身体のメンテナンスは欠かせない。これからも境さんとともにチームはGEARUPシーズンを戦い抜く。

また、茨城ロボッツユースチームでも中村拓朗さん(北水会記念病院・理学療法士)が育成年代のケアを担当。「選手達がバスケットボールを全力で楽しめるよう、コーチ陣やトレーナーさんと連携し、現場と病院の架け橋になって選手達をサポートできるような環境作りをしていきたいです」と、フィジカルができていない中でコンタクトが多くなる育成年代の身体と向き合いつつ、世界を目指す選手たちを影から支える。

補食・食事面サポート

プロバスケットボール選手として戦える体になるためにトレーニングは欠かせない。ロボッツでは、週に何度か大塚健吾S&Cコーチの指導の元、強靭なフィジカルを作り上げる。しかし、トレーニングで鍛えた身体も食事面・栄養面に気をつけなければ水の泡となってしまう。そのような問題を解決するのが、田井勇毅さん(茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科・講師)、目黒周作さん(茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科・講師)だ。

管理栄養士の目黒さん、公認スポーツ栄養士の田井さんが「茨城ロボッツ栄養サポート体制」を組み、昨年の12月よりカウンセリングを開始。毎回一人10分程コミュニケーションを取り、選手が食事で気になるところを聞き、アドバイスを送る。「今季からは事前に3日間の食事(9食分)を送っていただき、こちらで栄養計算や評価を行い、足りない栄養素などを選手に伝え、新たな食事内容を提案させていただいています」と目黒さん。一人ひとりと密に相談を重ね、真摯に質問に答える目黒さんに選手・スタッフともに信頼を寄せる。

また、試合後に選手が食べる補食(消費したエネルギーの補給により激しい試合後の身体の疲労やコンディションを整えることを目的とした食事)のメニューを茨城キリスト教大学・川上美智子名誉教授とともに監修する目黒さん。「選手がリカバリーできるように炭水化物・タンパク質を多めに、またJAグループ茨城さん、茨城県酪農業協同組合連合会さん、茨城県畜産農業協同組合連合会さんに協力していただいていることもあり、茨城県産・旬の食材を使っていこうと考えています」と話す補食弁当には選手も美味しそうに食べる様子が見られる。デーゲーム・ナイトゲームで量を変える、選手からアンケートを取り内容をアップデートしていくなどこだわり満載のお弁当になっている。

「選手によって国籍や生活など背景が異なりますので、その中で勉強不足だなと感じる部分も多いですが、新しい学びも多いので新鮮な気持ちです。正しい情報・科学的根拠に基づいた栄養サポートをしていきたいです」と語る目黒さん。

食事から日々強靭な「戦える身体」を作り上げていく。

医療器具サポート

試合中の選手に目を向けると腕や足、膝などにサポーターをつけているのを見かける。また、ケアルームや練習後の選手を見ると、「GAME READY」と書かれた器具を使っている場面がある。そのような医療器具をロボッツにサプライするのが、「株式会社ミューラージャパン」様。今回は武多和紳次さん(ミューラージャパン株式会社スポーツメディカル統括部/アドバイザリースペシャリスト)にお話を伺った。

5年ほど前からスポーツ医学に関する製品・テーピングやサポーター、スポーツ医療に関する怪我を予防する製品をチームに提供。今ではチームの多くの選手が着用し練習や試合に臨む。「選手の状態を中島さんたちと確認し、製品を提供しています。例えば、#21 ジェイコブセン選手がつけているものは膝を保護するサポーターですが、#11 タプスコット選手が腕につけているサポーターは血流をよくする効果があります」と武多和さんは話す。長丁場のシーズンで平均34分と奮闘するタプスコット選手。血流をよくすることで思うように体が動かないときでも体が温まり、いつものパフォーマンスを発揮することができるので、必需品となっている。

「Bリーグをみている人がミューラーのことを知ってくださるという点でロボッツさんにはとてもご協力いただいています。現場ともコミュニケーションを取り製品に結びつけて我々もロボッツさんに貢献できるようにしていきたいです」(武多和さん)

沢山の方からのサポートを受け、茨城ロボッツは「GEARUP」を続ける。

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