小林大祐選手新加入発表記者会見

■日時:2019年6月26日(水)13:00-13:30
■会場:グロービス経営大学院 東京校
■出席者:
・小林大祐選手
・山谷 拓志/代表取締役社長
・堀 義人/取締役・オーナー

小林大祐選手加入について/代表 山谷拓志

小林選手加入の経緯ですが、僕が栃木ブレックスの社長だった当時、小林選手はJBL(日本バスケットボールリーグ)の日立サンロッカーズ(現:サンロッカーズ渋谷)のルーキーでした。今よりももう少し体が大きかった印象があるのですが、フィジカルもあってシュートもディフェンスも出来て、当時栃木ブレックスにいた川村(卓也)選手(現:シーホース三河)とやりあっていたのを鮮明に覚えていて、これはとんでもない選手だなとずっと思っていました。
その後、僕が栃木ブレックスを離れるタイミングではあったのですが、小林選手が栃木ブレックスに入ってくれて、また大学の後輩というところでもあるので、なんとなく知っている感じだったんです。Bリーグが始まるとき、小林選手がB3にチャレンジすることを知りました。本来、日本代表になるような選手が何故B3に行くのかと思い、記事を読んでいましたら、地元のチームを引き上げたいということでした。見事最短でB3からB2、B1へと昇格させた立役者だったんです。その後も小林選手のプレーはずっとみていまして、2017-18シーズンに水戸でvsライジングゼファー福岡の試合があったときに、小林選手は骨折で出場できませんでしたが、僕は小林選手が出場できなくてラッキーと心の中で思っていたんですけれども(笑)。結果は1勝1敗でした。
その後、ライジングゼファー福岡をB1に昇格させ、2018-19シーズン終了後フリーエージェントになるということだったので、僕としては茨城ロボッツがB1に昇格するにはシューティングガードとして欲しい選手、必要な選手であるというところから接点を持たせていただいき、交渉して現在に至ります。

一番の決め手は、誕生日が一緒ということです(笑)。6月24日、一昨日ですね。小林選手おめでとうございます!これも何かの縁ですかね。茨城ロボッツに来てくれたということであります。

B1に上がるチームをつくる上では欠かすことが出来ない選手だと思っておりますし、来年のオリンピックにも3×3で今の頑張りが認められれば日本代表として出場できる可能性が十分にあると思っています。茨城ロボッツからオリンピック選手が出るという夢のようなことも実現できるかなと思っております。
本当に期待しかありません。

加入にあたっての意気込み、ファンへのメッセージ/小林大祐選手

ライジングゼファー福岡より移籍してきました小林大祐と申します。2019-20シーズンから茨城ロボッツさんにお世話になることになりました。よろしくお願いします。
まずは、このような素晴らしいチームでプレーをする機会を与えてくださった堀オーナー、山谷社長に感謝の気持ちを申し上げたいと思います。ありがとうございます。
茨城ロボッツ加入のきっかけとなりましたのは、自分のやりたいことと茨城ロボッツさんがやりたいところの意思の共有、ビジョンが合致しているところが一番大きかった理由だと思っています。
また、熱い堀オーナーの存在、信頼できる山谷社長の熱心なお誘いのもと、茨城ロボッツでプレーしたいという思いが実ったことに本当に感謝しております。

B1昇格という目標を達成するために、僕のできる限りのプレーで応えたいと思っていますので、今後とも応援をよろしくお願い致します。

小林大祐選手 MBAへチャレンジ/代表 山谷拓志

小林選手から、自分のやりたいこととロボッツのやりたいことが合致したというお話がありました。何より、B2を制覇してB1にいこうというところではあるのですが、もう一つ契約交渉の中で話してきたことがありました。(小林選手も)誕生日を迎えて32歳になり、プロスポーツ選手としての成長の他に、社会人としてセカンドキャリアを考える年齢でもある思います。
茨城ロボッツは昨年よりグロービスを親会社として運営をしていくかたちになりまして、昨年、プロスポーツ選手・アスリートに対するセカンドキャリア形成の第一歩として、茨城ロボッツ所属選手にMBA奨学金を給付することを発表しておりました。
小林選手はそこに非常に反応しまして、MBAにチャレンジしたいというコメントがありました。僕は「八村選手に続いてNBAに行くのかな?」と思ったら「N」ではなくて「M」だったんですね(笑)。
9月にグロービス経営大学院の入試があるのですが、そこに現役選手としてチャレンジをするという話を伺いました。おそらく、プロスポーツの現役選手でMBAを取得するケースはなかなか成し遂げられていないことだと思います。。Bリーグは歴史も浅いですし、現役Bリーグ選手でMBAを取った選手はいないと思っています。茨城ロボッツでのB1昇格へのチャレンジと共に、個人のキャリア形成としてMBAを取得するということを今日ここで宣言をするということで、本日グロービス経済大学院東京校で記者会見を開いたという背景がありました。2年で本当に行けるのか、遠征がある中で大丈夫なのかと親心的な心配はありますけども、本人はやるということで、かつ奨学金というかたちでのご支援をいただけます。まぁ、合格すればですけども。ぜひやってこいと、そのかわり弱音は吐くなと。言い訳するなと。どっちも疎かにするなということを今日この場で申し上げておきたいと思います。

MBA取得チャレンジ/小林大祐選手

MBAを取得しようと思ったきっかけは、僕の親が自営業ということもあり、経営に関して非常に興味を持っていたというのが理由のひとつです。
また今回、おそらく現役選手としてはバスケットボール界で初となるMBAです。取得できれば、僕としては、ファーストペンギンというか、誰も成し遂げたことがないことをやるというのが自分の信条でもありますし、いいチャンスなので時間がかかってでも取得しようと思いました。

今年から2、3年の目標が3つありまして、それは、茨城ロボッツがB1昇格すること、オリンピックに出場すること、MBAを2年、それ以上時間が掛かってでも卒業して取得することの3つです。
時間がない中でこの3つを達成するのは非常に難しいことかもしれませんが、自分で決めたことなので必ず目標を達成するつもりなので、皆さん温かく見守ってください。よろしくお願いします。

小林選手に期待すること・プロスポーツ選手のMBA取得について/オーナー 堀 義人

ダイス(小林大祐選手)が茨城ロボッツを選んでくれて、加入してくれることに感謝を申し上げたいと思います。先日3×3のワールドカップを僕は観ていたわけですが、躍動感があり、スピードもありディフェンスも良かったです。落合選手を欠く中、ポーランドに勝つことが出来たのは、非常に大きな成果だと思います。
以前、川淵三郎キャプテンからスポーツ経営の近代化をするようにと言われました。そのためには教育が重要だということで、グロービスではスポーツ経営コースを導入し、7月に開講することになっています。参加者はすでに満員になっている状況です。
グロービスでは、プロスポーツの経営を近代化し、プロスポーツ選手のセカンドキャリアを支援していこうと考えています。プロスポーツ選手が活躍できる期間というのは、肉体的な限界がありますので、いつかは引退するわけです。引退後のキャリアを支援するために、現役時代に、練習や試合がないタイミングを使って学ぶ機会を提供していこうということで、奨学金制度を導入しています。まずは茨城ロボッツでやってみた結果として、評判が良ければ拡大していこうと考え、第一号としてダイスが挑戦の意志を表明してくれ、、厳正なる審査を経て合格か不合格かが決まるわけですが、合格した暁には奨学金生徒として選ばれることになります。

現在、Jリーグチームやラグビー選手も学んでいますが、そういった方々が学べる環境を提供していこうと。グロービスは東京ばかりではなくて、大阪・名古屋・仙台・福岡・水戸・横浜の計7拠点で学べることに加えて、オンラインで学ぶことが出来ます。おそらくダイスの場合は、土日に試合がありますので、土日に学ぶことは出来ないですけど、プロスポーツ選手としてしのぎを削りながら、休憩時間に頭を使って鍛えていただく。山谷代表も元アメフトの選手で、僕は水泳選手であったわけですが、スポーツ選手として鍛えてきた心身と規律を持ってやってきた方々というのは、その後社会人として活躍していることは、かなり明白な事例として多くの実績があるわけです。今後は多くの方が学びながら、しかもプロスポーツ選手として結果を出してセカンドキャリアとして活かせる形として我々も応援していきたいと思っています。

小林大祐選手への質疑応答

ーーー先程3つ目標を挙げられましたが、その目標を達成したいと思われた原動力を教えてください。

「主体的に考えて、僕が成し遂げたいと思ったこと。また、相手側が僕を迎え入れてくれようとしているところのビジョンの合致というものが僕にとっては一番の原動力です。今回茨城ロボッツさんに誘っていただいたのも、B1に昇格したい・させたいという思い、ぜひMBAを取得したいという思い、3×3に関しては32歳にもなって代表に選んでいただいて、世界で戦う機会をいただき、ぜひオリンピックに出たいという思いがありました。そういった意思の共鳴があったときに、僕自身も結果を出せることにもなります。そこが一番の大きな原動力ですね」

ーーー3つお聞きしたいことがあります。1つがセカンドキャリアに向けてのMBA取得で、ご両親が自営業をされていたという中で、どういう少年時代・環境で育ってきたのかということ。2つ目がバスケットボールキャリアでのビジョン、今回はB1昇格を目指すB2の茨城ロボッツに加入してBリーグの中での自分のキャリアをどう築き上げていくのか。最後は3×3で今回始めて日本代表の一員として戦ってきましたが、日本代表の課題や現在値というものを身をもって体感されたと思うので、そのあたりを教えていただきたいと思います。

「まず1つ目のどういう少年だったかというところですが、親が自営業ということでいい時代、悪い時代をよく知っていますし、経営の難しさというのも親から聞いていたのもあり、今回MBA取得したいと思うきっかけにもなった少年時代のストーリーがありました。
2つ目のBリーグの中でのキャリアですが、僕の責任として、今回MBAをを取得することによって、これから活躍する少年少女たちにプロスポーツ選手としてのロールモデルになることだと思っています。
3つ目の3×3の日本代表に必要なことですが、確実に世界とのレベルは縮まっているというのは今回のワールドカップで感じました。今回予選で戦ったラトビア、ポーランドは2位、3位に入ったチームで、ポーランドには勝ちましたが、ラトビアには最終的に負けてしまいましたが、最小失点でいい勝負が出来たと思っています。僕らのディフェンスは世界で通じると思いました。ただ、これからの課題点を上げるとしたら、やはりコートが狭いぶん、リバウンドやゴール下付近で戦うことが多くなりますので、ある言葉をそのままお借りしますが『リバウンドを制するものはゲームを制す』というのが今回の課題となったかなと思います。リバウンドをうまく取ることができたならシューターもノーマルでシュートを打てますし、ゲームを支配することができると感じたので、これからリバンウンドを制するというところが一番の課題点だと感じました」

ーーー茨城ロボッツのチームについてどういう印象というか評価していらっしゃるかというところと、B1昇格を目標としていますが、今の茨城ロボッツには何が足りなくて自分はどういうことができるというのがあれば、お伺いしたいのですが。

「はじめに、茨城ロボッツの印象ですが、勢いのあるチームだなと感じていまして、2017-18シーズンでの対戦では骨折で試合に出られなかったのですが、1勝1敗で、その後茨城ロボッツは17連勝していて、もしかしたらプレーオフの準決勝でライジングゼファー福岡と当たるかもしれなかったので、僕らからしたら非常に怖いチームといいますか、一番対戦したくないチームでした。結果的には茨城ロボッツさんはプレーオフに出場できなかったので残念でしたけれども、今年は僕がB1昇格に責任を果たせるようにしたいと思います。また、堀オーナーの熱さだったり、山谷社長の信頼・人柄であったり、Bリーグで一番大きくなるチームだろうと感じているので、ぜひ僕もそこに加担したいという思いで今回加入しました。
B1に向けて茨城ロボッツに足りないものは、一概には言えないのですが、足りないものというよりかは僕のB3からB2、B1に上がった経験から、昇格するチーム、降格するチームの違いというのは、チームの一体感だと思うんですね。もちろんファン・ブースターともそうですし、チーム内の雰囲気もそうですし、上がるチームは一つになっています。この2、3年でそれを嫌という程経験したので、この経験を茨城ロボッツさんに還元できたら非常にいい結果が生まれるのではないかなと思っています」

ーーー移籍について、色々なチームからお誘いがあったと思うのですが、どれぐらいのチームからお話をいただいて茨城ロボッツを選んだのかということと、何ヶ月前から堀オーナーや山谷社長に口説かれていたのかも教えていただけたら嬉しいです。

「誘いというか、元気なのか?というレベルの会話を2年前にしましたね(山谷)」

「山谷代表直接ではないですが、栃木から移籍するときに声を掛けていただいたのがきっかけで、今回移籍する際にB1の2、3チームとB2の茨城ロボッツさんで比較検討しました。僕の場合、やっぱり当たり前なんですけど、行きたいと思うチームに行く、心が動いたチームに行くというのが今までの行動原理といいますか、福岡のときもそうでしたし。茨城に行きたいと思ってしまった(笑)、思ってしまったというか、そういう思いになったことから、ぜひという感じで加入しました」

「Bリーグはルール上、年明けから交渉申請できます。我々も年明けの早い段階から交渉申請を出させていただいて、シーズン中なので接触するということは物理的に難しいのはあったのですが、ルール上の手続きに則って交渉をおこなっていました(山谷)」

締めの挨拶

オーナー 堀義人

ダイスには期待ばかりですね。(茨城ロボッツとして)4シーズン目になるわけですが、悲願であるB2制覇B1昇格に期待したいということと、ダイスがオピニオンリーダーとしてのMBAを狙っていくということ。MBAは栃木ブレックスの藤本副社長やモルテンの社長の民秋さんもグロービスのMBAを持っているわけですが、簡単じゃないんですよね。まず合格しなければならないし、膨大な予習と授業参加、議論、レポート提出というのがあるので、2年間では難しいかもしれません。最大5年間あるのでペースを掴みながら両立できるかたちで進んでいただきながらも、オリンピックも狙っていくということですので、3つの目標が達成出来たらすごいことだなと思うわけです。オリンピック兼MBA兼B2制覇B1昇格が出来たら一緒にお祝いしたいです。来てくれたことに感謝をし、茨城県のファン・ブースター、茨城県の全体が両手広げて歓迎して一緒になって目標に向けて歩んでいけたらと期待しています。

小林大祐選手

僕が出した3つの目標を絶対達成させるんだという思いでこれから精進したいと思っています。みなさん、助けてください(笑)。温かく見守っていてください。よろしくお願いします。(小林)

代表 山谷拓志

僕が栃木ブレックスにいたころから観ていて、本当にいい選手だなと思っていた選手がやっと来てくれたということに本当に嬉しく、凄く期待を持っているというところであります。小林選手の話を聞いていて思ったのが、彼の選手としての成長ステージとロボッツの成長ステージの求めるものが合致した中での縁なのかなと凄く感じました。10年後、彼はもしかしたら引退するかもしれませんが、あの時ロボッツにいてグロービスに通って本当に自分が成長できたとか今の自分があると言ってもらえるような経験が積めるのかな。ロボッツの10年後を見たときにB1の強豪になっていればいいんですけれど、あのときに小林選手が入ってくれたから今があるんだと言い合えるような1、2年は過ごせるんじゃないかなと感じました。
本当に縁ですし、タイミングだと思うので、お互い成長するプロセスになるんじゃないかなと思っています。

小林大祐選手新加入記念

小林大祐選手新加入記念Tシャツを販売することになりました。
ロボッツの「R」と小林選手の背番号「6」番で「R6」。
R6は、茨城県民には非常に大事な国道6号線なんですね。
東京から水戸街道、茨城県を南北に繋ぐ背骨ですので、小林選手には私たち茨城ロボッツの背骨として茨城ロボッツを支えて欲しいという想いも込めて「R6」デザインのTシャツを作りました。
背中には小林大祐選手のニックネーム「ダイス(DICE)」つまりサイコロをモチーフにしたデザインが入っています。
このTシャツは7月12日(金)から発売を予定しております。

7月12日には水戸で記者会見とふれあいイベントを実施する予定です。
小林大祐選手にも出席していただく予定になっていますので、ぜひご参加ください。

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