取材・文:茨城ロボッツ text by IBARAKI ROBOTS
写真:茨城ロボッツ photo by IBARAKI ROBOTS
2026年2月9日、水戸駅ビルエクセル6階エクセルホールにて『水戸ど真ん中再生プロジェクト 10周年フォーラム』が開催されました。
会場には200名を超える市民や関係者が集まり、プロジェクト開始から10年で生まれた挑戦の軌跡を振り返るとともに、これからの10年も仲間として水戸のまちを動かすための対話が繰り広げられました。
【テーマ】
水戸ど真ん中再生プロジェクトの10年とこれから
【登壇者】
水戸市長 高橋 靖 氏
株式会社エニグモ 代表取締役最高経営責任者 須田 将啓 氏
グロービス経営大学院 学長 / 茨城ロボッツ・茨城放送オーナー 堀 義人
【司会進行】
株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント 代表取締役社長 川﨑 篤之
【開催日】2026年2月9日(月)17:30~19:15
【会場】エクセルホール(水戸駅ビル エクセル6F)
本フォーラムの最大の目的は、今後も動き続けていく「水戸ど真ん中再生プロジェクト」を加速させることにあります。
M-PRO、茨城ロボッツ、LuckyFMをプラットフォームとした「官民共創型・地方創生モデル」の事例を参加者と共有し、挑戦と熱量を人から人へと伝搬することを目指しました。
登壇者と参加者の垣根を超えた対話の機会を創出することで、まちづくりの視点を「参加型」から一人ひとりが主役となる「当事者型」へと深化させるための重要な一歩となりました。
さらなる進化へ向けて ~都市改革モデルと官民共創~
第一部では、プロジェクトを牽引してきたグロービス経営大学院 学長 / 茨城ロボッツ・茨城放送オーナー堀 義人、高橋 靖 水戸市長、株式会社エニグモ 代表取締役最高経営責任者 須田 将啓氏が登壇し、川﨑のナビゲートで「都市変革モデル」についての全体像を語りました。




冒頭の動画では、30年以上空き地だった場所に「M-SPO」が誕生した瞬間やロボッツのアリーナ帰還など「水戸ど真ん中再生プロジェクト」10年の軌跡と水戸のまちの風景の変化を紹介。
続くパネルディスカッションでは、水戸のまちの変遷と登壇者それぞれが描く未来について語り合いました 。
堀氏は、10年前に「M-SPO」を誕生させた「アーリーサクセス」が街の空気を変えたと振り返りました。スポーツ・音楽・メディアをマグネットに人を集める「生態系」の重要性を説き、次なる10年に向けて路面電車(M-TRAM)や起業家支援(M-STARTUP)など、更なる進化のための「4つの構想」を掲げました。
須田氏は、水戸で生まれ育ったアイデンティティを大切にしつつ、「M-WORK」を拠点に若手起業家を輩出する決意を語りました。「水戸でも何でもできる」とセルフイメージをアップデートし、世界展開するスタートアップを誕生させることを目指します。
高橋市長は、ハード整備がほぼ完了した今、民間投資を呼び込む「ソフト」の段階へ移行したと明言しました。行政として挑戦を支える土壌づくりに注力し、官民共創で動き続ける都市の実現を誓いました。
参加者は真剣な表情で登壇者の言葉に耳を傾け、水戸が「今まさに動き続けている都市」であることを再確認する時間となりました。
「自分事」としてまちを動かす、希望に満ちた20のストーリー
第二部では、会場全体を巻き込んだ活気のある対話型セッションが行われました。
「ロボッツまちづくりプロジェクト」のメンバーをはじめ、参加者が「水戸のど真ん中」で挑戦していることをテーマに、20名もの参加者が次々と手を挙げ熱い想いを語りました。
参加者が語ったアクションの一部をご紹介いたします。
美容室の4代目として、毎年10月に「健康・スポーツ・街の賑わい」を掛け合わせたイベント「ヘルスPOWERフェス」を水戸のど真ん中で開催しています。目的は人流の創出です。新しくできた市民会館などの施設を市民が主体的に活用し、まちの賑わいを取り戻したいと考えています。
「水戸まちなかデザイン会議」を運営し、自分ゴトとしてまちの居心地や魅力を高める活動をしています。国道50号の歩道などを活用した「水戸まちなかリビング作戦」ではロボッツとも連携し、ベンチやデジタルサイネージ設置、試合前後の街歩き企画などを実施しています。
水戸市出身・茨城大学卒で、昨年のラッキーフェスにも出演しました。LuckyFMの番組も担当しています。私自身が水戸の店舗を紹介することで、ファンがまちを巡る「聖地巡礼」の流れが生まれています。今後もインフルエンサーとしてまちの魅力発信に貢献します。
平日の中心市街地に人がいない現状を打破するため、銀杏坂の店舗では定休日を廃止し毎日営業しています。20代のチームで世界へ挑戦する姿を見せることで、水戸を若手起業家が輩出される「目的地」のような憩いの場にすることを目指します。
那珂市を拠点に「地域デザイン」を手掛けています。大工町の女性起業家らと連携し「夜のまちの回遊」と「大工町のイメージ刷新」を目指すアートイベントを企画中です。2月14日には水戸芸術館前でキックオフイベントを行い、まちをアートで埋め尽くします。
助産師チームを運営しています。子育て世代の女性が笑顔になれば、家庭もまちも元気になります。水戸を「茨城で一番子育てしやすいまち」にするため、まちなかの店舗などでお母さんたちが気軽に集まり対話できる場づくりに挑戦し、地域の活力を支えます。
偉大な大先輩方に会いに来ました。今年の文化祭では来場者数1万人を目指し、地域に開かれたイベントを計画しています。また、学校行事のデジタル化にも注力しており、教育現場へのIT導入を促進することで水戸の教育環境をより良くしたいです。
老舗鰻店を営む傍ら水戸の豊かな湧水を活かしたクラフトビール造りを始めました。水戸の食とお酒の魅力をPRしロボッツの試合や音楽フェスとも連動させたいです。茨城に来ればこんなに美味しいものがある、と世界に誇れる文化を醸成していきます。
伝統の山車を動かす活動を通じ、南町から大工町までの各町内代表を横断的に繋ぐ新しいイベントを企画しています。年内に一度は有志で集まる場を作りたいです。「商店街で何かやりたい」という外部の方を受け入れる窓口となり、まちの活性化を支えていきます。
北海道出身で、水戸に移住し「共に創る建築」を通じてまちづくりを行っています。空き家の再生を起点に、移住準備や2拠点居住につながるための体験施設として、シェアハウスを運営しています。町内会と交流しながら、水戸の街に新しい関わりしろと活気を生み出していきたいです。
年代やジャンルを超えた様々な挑戦が表明され、一人ひとりが「自分事」として活動を語りました。




「参加型」から「当事者型」へ、一人ひとりが主役になる水戸の未来
本フォーラムは、これまでの軌跡を振り返るだけでなく、まちの担い手が「参加型」から「当事者型」へと進化したことを強く印象付けました。
第1部で語られた変革の全体像と 、第2部で20名もの参加者から発信された「アクション宣言」は、水戸が動き続けているまちであることを証明しています。
参加者から寄せられた感想の一部を、各年代ごとに抜粋してご紹介いたします。
(20代/男性)
いろいろな活動をされている方の意見が聞けて刺激的な時間でした。水戸への転入者も馴染みやすい「ひらく」場所になることを願っています。
(30代/女性)
ゆかりある方々の熱意あふれる話をざっくばらんに聞ける貴重な機会でした。自分にも何かできそうな前向きな意欲が湧いてくる、有意義な時間となりました。
(30代/男性)
パネルディスカッションを通じて背景や現状を深く知ることができました。人が集まる仕組みとしての『スポーツ』という立ち位置に、非常に強い影響を受けました。
(40代/男性)
「アーリーサクセス」での巻き込み方は非常に勉強になりました。特に「セルフイメージをアップデートする」という話が心に残り、限界を決めず挑戦する勇気をもらいました。
(50代/女性)
10年前の『依頼する場』から、今は『実行している人が発信する場』への進化に感動しました。若い世代や女性など多様な担い手の多さに、水戸の変化を実感しています。
(60代以上/男性)
若者の積極的な発言に明るい未来を感じました。外からの刺激だけでなく、外部の目線で水戸に元々ある「埋もれた魅力」を再発掘していくことにも大きな可能性を感じます。
参加者一人ひとりが「自分もまちづくりの担い手である」という当事者意識を持ち、個性豊かな挑戦が連鎖し続ける水戸の新しい未来が動きはじめました。
10周年の節目の節目を迎えた「水戸ど真ん中再生プロジェクト」のさらなる進化に、ぜひご注目ください 。






