取材:文:荒 大 text by Masaru Ara
撮影:B.LEAGUE

B2リーグ、シーズン前半戦の締めくくりは、愛媛オレンジバイキングスとのアウェーゲーム。後半戦に弾みをつけるために、あるいは上位戦線を優位に進めるためにも、連取しておきたい相手であった。だが、ロボッツはGAME1を88-90で敗戦。連勝は「5」でストップとなった。翌日のGAME2は攻守ともに躍動し、113-86と大差で勝利を飾ったロボッツは、21勝9敗で勝率7割、B2東地区2位・全体でも2位で前半戦を折り返した。チームとしてよりレベルアップし、「B1」という目標を掴み取るには、まだまだ課題がある。勝負の後半戦に向けて、解決を目指してほしいところだ。

「危機感」が問われた、要所での被弾

連勝が続いていた間は、相手に対して思い切りのいいディフェンスで勝負する展開に持ち込んでいたロボッツ。しかし、GAME1では、外角からのシュートを巡って、ややシュートチェックが甘くなっていた。それが表れたのは、第2クォーター。突破力に長けた愛媛の外国籍選手のインサイドアタックを止めるべく、#4小寺ハミルトンゲイリーや#11チェハーレス・タプスコットらが体を寄せる。愛媛はこれに対して、早いパスワークから外へとボールを回し、オープンとなっていた#7坂田央や#9小澤智将らにボールを託した。彼らが次々にシュートを沈めたことで、このクォーター、ロボッツは愛媛から5本の3ポイントを被弾。第1クォーターで築いたわずかなリードから、一転してビハインドを背負うこととなってしまった。3ポイントシュートによる失点について、リチャード・グレスマンHCは試合後このように語っている。

「試合を通して、これまで持っていたような、メンタル面やフィジカル面での強さを出すことができませんでした。愛媛さんの3ポイントの確率が高まったことについては、我々のディフェンスと、危機感が足りていなかったことが原因していると考えています。」

後半、本数こそ減ったものの、要所で3ポイントを沈められる展開は続く。最終盤の第4クォーター、またしてもチェックを詰め切れなかったところで、#31髙畠佳介や#4ユージーン・フェルプスに3ポイントシュートを浴び、再び離されてしまった。勝負の世界に「たられば」を存在させてはいけないが、追い上げムードの中で悔やまれる時間帯だったことは否めない。

オフェンスにおいても、ロボッツのエンジンはなかなか温まらなかった。愛媛のディフェンスによってタフショットに追い込まれる場面もあったが、パスワークからスペースを作ってオープン気味で放ったシュートも決まらない状況に陥る。特に外角からのシュートタッチが悪く、3ポイントシュートはこの試合24本を放って成功は6本。成功率25%と、ロボッツのシーズン平均スタッツを大きく下回った。

この試合の光明となったのは、第4クォーターのオフェンスだった。#2福澤晃平やタプスコットが、次々にインサイドへアタックを仕掛けて得点を量産。早い段階で愛媛のチームファウルが5つに達したこともあり、ロボッツはジワジワと点差を詰めていった。試合を諦めず、最後まで勝利を目指した姿は、翌日へとつながるものだった。しかし、指揮官が言葉を残した通り、「危機感を出すのが遅すぎた」こともまた事実。連敗を喫するわけにはいかないロボッツ。GAME2に、チーム力の真価が問われた。

ハードなディフェンスで、最後まで流れを手に

ロボッツはGAME2、開始からエナジー全開でゲームへと入っていく。オフェンスでは、#6小林大祐が立ち上がりから続けざまに3ポイントを決めるなど、いきなり11連続得点を挙げ、ゲームの主導権を奪い取った。ディフェンスにおいては、タプスコットと#31アブドゥーラ・クウソーが素早くヘルプに入り合う連携度の高さを見せ、相手の外国籍選手の突破を止めていく。さらに、ボールマンディフェンスの部分からきっちりと相手をけん制していくことで、相手の選択肢を削っていった。また、パスワークにおいて愛媛がターンオーバーを連発する間にもロボッツは得点を重ね、開始5分あまりで19点のリードを作り出した。上々の滑り出しとなったわけだが、グレスマンHCは「大きな戦術変更は加えていなかった。ディフェンスの重要性を強調したのみだ」と試合後に語っている。一方で、この試合チーム最多の19得点を挙げた小林は、立ち上がりのパフォーマンスについてこのような意識があったことを明かす。

「今日はシュートを打つことを意識していました。今シーズンのここまではボールに絡む場面や、シュートを打つ機会が少なすぎると感じていたので、本来の自分のプレースタイルを考えても、積極的にできたことが良かったと思います。」

第2クォーター、またしても愛媛から5本の3ポイントシュートを浴びてしまうが、フェルプスや俊野達彦を無得点に抑えるなど、キーマンに対するディフェンスはがっちりと固めていた。愛媛はこの2人以外にボールを預けざるを得ず、愛媛の攻撃パターンはやや単調なものとなっていった。逆にロボッツもワイドオープンを積極的に作り出し、リズム良くシュートを打ち込んでいく。シュートタッチの改善とともに、内外角ともにバランス良く攻められたことで、愛媛が盛り返しそうになったところでも流れを渡しきらず、大量リードのまま前半を終えることに成功した。

後半に入ると、フェルプスの突破に糸口を見出してきた愛媛の猛追を受け、一時は点差を1桁とされてしまうが、ロボッツはクウソーを中心に粘り強くディフェンスし、失点を阻んでいく。結果として、フェルプス以外の得点パターンに持ち込めない愛媛を逆に押し返す展開となっていく。第4クォーターで再びオフェンスが機能したロボッツは、愛媛を大きく突き放し、前日の雪辱を果たしてシーズンの前半戦を終えることとなった。

コート上からしっかりとエナジーを見せ続け、勝利を掴んだロボッツ。だが、グレスマンHCは「ディフェンスはまだあるべきレベルに至っていない」と注文を付ける。後半戦も引き続き、いや今以上に力強い戦いを見せ、上位をがっちりとキープしてほしいところだ。

後半戦の始まりはホームにて。3rdユニフォームでの試合を見逃すな!

アダストリアみとアリーナで開催予定だった夢の祭典、「B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2021 IN MITO」は非常に残念なことではあるが、開催中止が発表された。チームは1週のインターバルを置き、再びホームでの戦いを迎えることになる。次節の対戦相手はバンビシャス奈良。第16節終了時点で西地区8位と今一歩本来の力を出し切れていないチームだが、万全の準備を行って迎え撃ちたい。

奈良の注目選手は、#1大塚勇人。得点能力、また味方を活かすパスセンスに優れた選手で、今季加入の選手ながら、チームを攻守にわたって引っ張る存在だ。彼が自由にコートを駆け回る状態を、ロボッツとしては防がなくてはならない。

マッチアップが予想される選手は、#2福澤晃平と#14髙橋祐二。福澤にとって、大塚はかつてのチームメイトでもある存在だが、度々見せる積極的なボールマンディフェンスで、まずは大塚の後手に回らないようにしたい。髙橋にとっても同様で、その抜群のスピードを活かしてきっちり牽制できるかが、勝負の分かれ目となるだろう。

奈良戦は、3rdユニフォームを着用しての戦いとなる。いつものブルーを基調とした1stユニフォームとは違い、「水戸黒」とつくば名産の「福来(ふくれ)みかん」のオレンジで彩られている。後半戦のスタートを、特別なユニフォームと共に勝利で飾り、B1昇格へのエナジーをさらに高めたいところだ。

1月23日(土)24(日)奈良戦ホームゲーム開催情報

新型コロナウイルスの感染再拡大という状況のもとで行われるBリーグの後半戦。会場での観戦のほか、家から応援するという選択をされた方は、ぜひバスケットLIVEでの配信も通して、ロボッツの戦いを見守り続けてほしい。

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