若手の新星 B1の舞台へ

「大学2年から特別指定選手としてプロの舞台に立てるのはとても光栄なこと。がむしゃらにプレーして少しでもチームの勝利に貢献したい」。そう語るのは、12月に特別指定選手としてロボッツに加入した脇真大選手。高校3年時のウインターカップで一躍注目を浴び、今年度のインカレで優勝に貢献した脇選手のキャリアを振り返る。

スコアラーとしての才能

「お前を日本代表に育てる」。自身も日本代表でシューターとして活躍した納谷幸二コーチからかけられた言葉で脇選手は親元を離れ、岡山商科大学附属高校へ入学。1年時での全国大会出場はかなわなかったが、2年時のウインターカップで全国大会デビュー。初戦で前橋育英に大差をつけられ、敗退となるも13得点とスコアラーの片鱗を見せた。「1年生の時は体も身長も小さかった。学年が上がるにつれてリングに積極的にアタックできるようになり、得点が取れるようになった」と当時を振り返る。

そして迎えた最終学年。脇選手のスコアラーとしての才能が開花した。ウインターカップの初戦・県立佐賀東戦で46得点、2回戦・日本航空戦で36得点、3回戦・報徳学園戦で33得点の活躍を見せ、脇真大の名を全国に轟かせた。「試合中は点数を気にしていないけど終わってみてスコア見て驚いた」と大物ぶりを発揮。チームを過去最高の3回戦進出に導いた脇選手はドライブを主体に得点を重ね、高校バスケに衝撃を残した。

インカレ優勝への道のり

その後、「網野さんのもとでバスケットを教わりたい」と関東の強豪校・白鷗大学に入学。「個人のスキル面や体の使い方などアドバイスをもらうことが多く、とても勉強になる」と尊敬のまなざしを向ける。しかし、入学直後からコロナ禍により大会の中止が相次ぐ。「隔離があって練習もできない状況が続き、大変だった。徐々に制限も解除される中でできることを必死にやった」と当時の苦悩を話す。その後、オータムカップ2020で大学バスケデビュー。初戦からスタメンに名を連ね、得意のドライブで得点を重ねつつ、アシストやゲームメイクでも活躍を見せた。「最初は自分がスタメンでいいのかという悩みもあったが先輩から1年生らしく思いっきりやれと声を掛けられ、吹っ切れていつも通りのプレーができた」と振り返る。

1年時はオータムカップ、インカレともに準決勝敗退。2年時も結果が出ない時期が続き、「このままではいけない」と迎えたインカレ。白鷗大学は快進撃を続け、チーム初の決勝進出を果たした。「いい緊張感で決勝に臨むことができた。4年生のためにも絶対に勝ちたかった」と決勝戦前を思い出す。決勝の相手は、関東大学リーグ戦優勝校の東海大学。常にリードされる場面が続いたが、終盤に追い上げを見せ、逆転。見事、初決勝で初優勝を成し遂げた。「素直にうれしかったが、インカレを通していいプレーを見せることができなかったので練習していかなくてはいけない」と先を見据える。

ロボッツ加入 いざB1の舞台へ

インカレ後の12月29日、脇選手は特別指定選手として茨城ロボッツに加入。「大学と違い、練習中の声や体の強さを感じた」と話す。そんな中で、「B1のチームでプレーできることは光栄。福澤選手や平尾選手など学ぶべき選手もいるので成長していきたい」と意気込む。 

苦手としているプルアップシュートや3PシュートもACのアドバイスのもと日々鍛錬を重ね、さらなる成長が期待できる。「ルーキーらしくアグレッシブにプレーしていきたい」と脇選手。デビュー戦で得意のドライブやアシストでロボッツを勝利に導けるか。

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